Q&A 06 クラウドソーシング編

Q9. 独立してフリーのグラフィックデザイナーになりたいと考えています。クラウドソーシングのロゴや名刺などのデザインコンペに参加して実績を作りたいと思っているのですが、どう思われますか?何かアドバイスを頂けると嬉しいです。

A. 3〜4年前ならそれも良かったと思います。

実際僕もそうして最初の頃は実績を作ってきました。
つい数ヶ月前までは隙間時間を使って出来るだけロゴコンペに参加してますが、これは「見える化」されているクラウドソーシングのシステムを使った「プロモーション」の1つで、SNSやFacebookで「自己発信」をするのと同じ感覚です。

それらのプロモーション活動を通じて、ホームページから受注を頂く。というのが理想的だと思います。

そして現在ではロゴコンペには一切参加していません。 参加への招待メッセージを頂いてもお断りしています。

なぜなら、盗作・盗用のオンパレードと化したクラウドソーシングのロゴコンペに参加すること自体が明らかな「マイナスブランディング」となるからです。

この盗作・盗用問題に否定の余地はありません。
これは僕個人の感想や思い込みで言っているのではなく、多くのフリーランスの方やクライアントからもお話を伺っています。

一転して、クラウドソーシングの良い所に視点を移し、そのプラットフォームを利用して収入を得る。ということ事態を否定はしませんし、それが自分自身にマッチした働き方だと思うのであれば、どんどん利用するべきです。

重要なポイントは、「クラウドソーシングを中心にフリーランスとして活動したい」のか、「自分の旗を立てたフリーのデザイナーとして活動する傍ら、隙間時間にクラウドソーシングを利用したい」のか?
この2つの道を明確にしておく必要があります。

クラウドソーシングはたしかに自分自身が営業をしなくてもデザイン(その他の職種も含め)を求めている大勢への依頼者の方々とマッチングしてくれるありがたいサービスではありますが、やはりデメリットもあります。

大半の方々は費用の相場感がわからないこと。

これは仕方のないことかもしれませんが「3〜5万円支払えばなんでもしてくれる」と勘違いされている方も少なくありません。
その傾向は年々悪化していることは否定の余地はなく、多くのフリーランサーと意見が一致しています。

断ればコンペの当選報酬が貰えないという条件を逆手に、名刺やキャッチコピー制作の無償サービスを要求してくる依頼者が現れだし、またそれに応えてしまう意識の低いなんちゃってクリエイターが増えてしまったのが全ての元凶だと僕は感じています。

僕の場合、報酬の確約がない状況での修正や、追加料金なしの新規デザインの追加提案。これらの類の要望は一切お断りするようになりました。その途端にクラウドソーシングで稼げる報酬額がいっきに落ちましたが、その頃にはホームページからの受注の仕事がメインでしたので、致し方ありません。

先述した「クラウドソーシングだけで稼ぎたいと考えている人」は、こうした劣悪な環境にまず馴染む必要があります。
馴染めなければ、クラウドソーシングを通じたデザインの仕事は稼げません。

極論を言えば「クリエイター」ではなく「オペレーター」にならなくては、クラウドソーシングで稼ぎ続けることは難しいということです。

追加費用もいただけないどころか、報酬の保証もない中で依頼者の求める事全てに応え続ける腹をくくり、どんどんコンペに参加して時間をかけて実績を増やして行けばいつか思いもよらないチャンスが訪れるかもしれません。
そんなチャンスをひたすら待ち続け、実績数を獲得するために 歯を食いしばって頑張っていったとしましょう。

しかしその先に待っているのは

「所詮クラウドソーシングレベル」

というレッテルを貼られるリスクが高い。ということです。

なぜならロゴコンペを例にあげると盗作のオンパレードですから、レベルが低い。悪質だ。と言われても仕方ありません。
この問題に対して、ではなぜクラウドソーシングの運営者はなんとかしないのか?と言った話もよく聞きますが、運営されている会社はあくまで依頼者とフリーランサーをマッチングさせるのが仕事であって、依頼者に対して盗作物を提出し、大きな問題に発展した場合、フリーランサーが全責任を背負うのは当然のこと。
実際に刑事事件にまで発展したケースも僕は知っています。

さて、そろそろ今回の質問に対してのファイナルアンサーを書きます。

前述した2つの道の1つ、「クラウドソーシングのを中心にフリーランスとして稼ぎたい」というのであればそれも時代流れに逆らわない1つのやり方。
時間効率など無視した、薄利多売のスモールビジネスとなっても歯を食いしばって頑張る!という人は頑張っていけば良いと思います。

しかし、もう1つの道。

「自分の旗を立てて、フリーランスのデザイナーとして活動を繰り広げたい」のであれば、一日中クラウドソーシングにかじりついている事は、明らかな「マイナスブランディング」になるのでやめておくことをオススメします。

もっとも理想的な方法としては、登録しておき、プロフィールとポートフォリオ(実績ではなくても作風/デザインのスタイルがわかれば良し)を充実させておき「直接依頼」が来るように種をまいておく。
それくらいでしょうか。
そこで依頼を頂いた時も、

ちなみにこのプロフィールの「アカウント名」と「屋号」は一致させておき、アカウント名を検索された時にキチンとホームページやブログが見つけて貰えるようにしておかなければいけません。

「Google検索しても見つからないフリーランスなんて信用できない」

そう言ってたクライアントは一人や二人じゃありません。

さて、クラウドソーシングをフル活用して毎日パソコンの前にかじりついて、無茶苦茶な要求を遠慮なく投げつけてくる依頼者や、盗作をなんとも思っていないなんちゃってクリエイター達と混ざって必死にコンペに参加して報酬を得て生計を立てるのか?
自分自身の旗を立て、ホームページやブログをプラットフォームとしながら、FacebookなどのSNSツールを使い、クリエイターとして自己発信を続けながら生計を立てるのか?

紛れもなく、どちらも今の時代ならではの働き方です。

そしてどちらを選ぶかも自由です。


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インプットの質
モチベーション〜心掛けて置くべき5つの意識〜

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